イメージを観る。
エリクソン催眠誘導講座のなかで、はじめて催眠状態に誘導されて過去世セッションを受けたとき、
頭の中に浮かぶ「イメージ」は、抽象的で、よくわからないものでした。
「あなたが踏みしめている足元をみてください。男性ですか?女性ですか?」
ときかれて、
「えーっと、男性の足の甲です…」
なんて答えているうちに、イメージがはっきりとしてきました。
はっきり、といっても、私の場合、良くてこんなんです。
「なんとなぁ〜く、そんな気がする」
ここで、
「茶色くて何も見えません」とか言っちゃう(茶色は見えてますね)のか、
「私の一部が、いま大切ななにかを観せようとしているんだ!」と、受け取る気持でいるかどうか。
眼球で見るんじゃないですよー。
目は閉じてるし、まぶたの裏にも何も映りません。
ただ、「そんな気がした」「よぎった」それだけです。
誘導者が「どんな服を着ていますか?」と聞くので、「どれどれ、服は…」と、その「なんとなく男性」に気持を向けると、
「なんだか、ごわっとしたものを着てます。土がついてて…」
誘導者「まわりの様子はどんなですか?」
そこで周りをはじめて見渡したり感じたりして「夕暮れかな…」
質問に対してふと気持を向けていくと、どんどん周りがわかってきます。
そして、催眠セッションの目的は「この映像を完璧に見る」ことではありません。
絵がカラーである必要もないし、上のような線画でも紙芝居でもアニメでも音でも、なんでもいい。
そのセッションの中で、自分自身がそこからなにか受け取れれば。
催眠セッションでは、「今のあなた専用に用意されたナニカを、そのまま受け取る」。
これが一番重要で最大のコツかもしれません。
どんな絵画や写真や本や音楽や映画からでも、作者の思いを100%受け取りようもありませんよね。
また、同じものでも、時期によって受け取りかたも変わります。
20代のときに見た映画「風と共に去りぬ」と、40歳のときにみた同作品への感想は、きっと違っているでしょう。
(2012年の記事を加筆・修正しました)