タイプ6はタイプ4と間違えやすい?「感情の豊かさ」という表現の違い
「自分は感情が激しいからタイプ4だと思っていた」
「6の説明がしっくりこない」
──エニアグラムを学んでいると、タイプ6の人がこう感じてタイプ4と誤認するケースによく出会います。
でも、逆にタイプ4が「自分は6かも?」と思うことはほとんどありません。
なぜ6は4と間違えやすいのか?
そこには「感情の豊かさ」という言葉のズレがあります。
この記事では、
- 6と4の感情の違い
- ハーモニクスから見た共通点
- 4と6を見分ける7つの質問
- 誤認すると何がまずいのか
を整理して、自己理解を深めるヒントにしていただければと思います。
先日の「かたらい」で、「タイプ6は感情豊か」というフレーズにちょっとひっかかったので、タイプ4である私の観点で、この記事を書いています。
6と4の感情の違い
両タイプとも「感情が出る」特徴がありますが、その意味は大きく違います。
タイプ6の感情=安全を守るアラーム
不安や恐れを知らせ、安全を確保しようとする。
タイプ4の感情=感情と自分を同じものだと思い込む鏡
「私はこう感じている=それが私」と、感情と自己を同一視する。
三つ組み「ハーモニクス」
タイプの違いを整理する枠組みの一つに「ハーモニクス」があります。
ハーモニクス人はある問題に直面したとき、とっさに感応して一定の態度が表に出てきます。どんな対応をとるのかによって、エニアグラムの9タイプを3つのグループに分けています。
肯定的反応
タイプ2・7・9
問題に対して、肯定的な側面に焦点を合わせて前向きな反応する。
解決的反応
タイプ1・3・5
問題に対して、感情的にならずに合理的な解決方法をとろうと反応をする。
反射的反応
タイプ4・6・8
問題に対して、反射的に感情的、身体的な反応が生じる。
日本エニアグラム学会より
実践:4と6を見分ける対比チェック
自分や身近な人が「4か6か」で迷うときは、この質問で比べてください。
4と6を見分ける7つの質問
感情が動くときは?
- 4:その感情こそが「自分らしさ」だと感じる
- 6:その感情は「不安や危険のサイン」だと感じる
恐れているものは?
- 4:自分が平凡で、特別ではないこと
- 6:支えや信頼を失い、見捨てられること
欠けや不足を感じるときは?
- 4:他人と比べて「私には何かが欠けている」と思いやすい
- 6:安心や信頼が得られず「不安が消えない」と思いやすい
人との関わりでは?
- 4:深い共感や理解を求める
- 6:信頼できるかどうかを確かめる
ストレス時に判断するときは?
- 4:「私はどう感じているか」
- 6:「これは安心できるかどうか」
問題が起きたときは?
- 4:自分のせいだと受け止めやすい(やっぱり自分はダメ)
- 6:人や環境のせいにしやすい(自分は間違っていない)
自分基準か他者からの承認か
- 4:自分の中で「特別でユニークな存在だ」と感じたい
- 6:他者から「誠実で信頼できる人」と認められたい
誤認すると何がまずいのか?
タイプを誤ってしまうと、本来必要な気づきや成長の方向に進めなくなります。
タイプ6が自分を4だと思い込む場合
本当は「不安と安心のテーマ」に取り組む必要があるのに、 「自己表現」や「特別さ」の方に答えを探してしまい、いつまでたっても不安が軽くならない。
自己理解が浅いままになる
「自分は感情的だから4だ」と思い続けると、行動や感情の表面に留まり、動機や怖れという根っこを見逃してしまう。
人間関係でも的外れな努力をしてしまう
安心を求めているのに「共感が足りないから苦しいんだ」と勘違いして、余計に空回りしてしまうことがある。
まとめ
タイプ6は「感情が豊か=タイプ4」と誤認しやすい
逆に、タイプ4が自分を6と思うことはまずない
だから「4か6かで迷うときは、多くの場合タイプ6」
私自身、実際にエニアグラムのワークで会った方で、こんな例を見てきました。
「自分は感情が激しいから4だと思っていた」
「ちょっとだけユニークだと思いたい」
「6の説明がしっくりこない(無意識でやっているから反発してしまう)」
こうした誤認は自然なことですが、放置すると「本当に向き合うべき課題」を見失います。
エニアグラムは表面的な感情や行動ではなく、その奥にある動機と怖れを見ていくことが大切です。
おまけ:眠れない夜、6と4の違い
不安や心配、先に起るかもしれないことが次々と想像が膨らむ。
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