過去世退行・過去世の物語:サイード(補完編)

過去世の物語:サイードの続きを見ました。

時代:不明
場所:アルジェリアかモロッコの辺り
性別:男
年齢:35歳くらい
名前:サイード。ベドウィン(遊牧民)の族長

予想外の激しい砂嵐。
私は民を率いて、先頭にいる。
すぐ後ろに従うものの顔も、馬も見えぬほど横殴りの砂が1行を襲う。
私は自分の見通しの甘さを責める。

市へたどり着くのが難しいかもしれない。
やっとの思いで積んできた織物で、交易をするつもりだったのだが、、、。
早く着きたいという焦りが判断を甘くしたのかと思うと、またおのれに腹を立てる。
この苦い苛立ちは、私の一部となってしまっているらしい。

家族に会いたい。
美しい妻と、まだ幼い息子は、家で待っている。
ふたりと共にいるとき、私はようやくくつろいで美味い酒が飲める。
落ち着いた日々の暮らしが、あそこにはある。

— — —

砂嵐。
夜。
焦燥。
胸が早鐘のように激しく鳴っている。
ひとりで、狂ったように愛馬をとばしている。

晴れた朝になった。
小高い丘のうえから、私は探している。
家族を、さらわれた。
どこの部族かはわかっている。
だが、心当たりを全部探したが、見つからない…。

— — —

私が留守の間に家族はさらわれ、殺された。
部族間の争いに巻き込まれてしまった。
不幸にも、他の者の家族も殺されてしまった…
報復が始まった。
もうそれを止める気力もない。
私にはもう止められない。

やらなければやられる。そんな世の中でしかないのか…。
虚しい。
私の心は死んでいるのに、部族の長として、戦わねばならない。
死ぬのが怖くないので、強い。戦っても怪我一つしない。

— — —

大きな太陽が、じりじりと私を焦がす。
もう水がない。
ここで命が終わるのか。
存外長く生きたのでこれでいい。
戦い続けているのは、もう辛い。充分に生きた。

— — —

もっと民族を豊かにしたかった。
やったらやり返す状況になってしまった。
妻子をさらわれたから、もう私は平和への気力を失ってしまっていた。

うまくいっていても、長くは続かない。
幸せな状況で安心していてはいけない。
危険にも備えなくてはいけない。それを怠ったために家族は死んだ…

息子が大きくなったとき、平和な地域の部族を治めさせてやりたかった…

— — —

オレンジ色の光の中。
下の方に地面が見える。
だんだん上昇していく。
光がたくさん集まっている場所にいる。
その光のひとつひとつが、魂であると知っている。

*—* *—* *—*

私は、旅行するときに、装備がやたら気になります。
暖かければ脱げばいいけど、寒いのに着るものが足りないのが大嫌いです。
なので、荷物がどうしても多くなります(汗)。

サイードは、一人で寡黙に踏ん張り続けていました。
いまの世では、私は仕入れた知識や経験を元に、もっともっと自己表現して自分とひとつになり、仲間とともに発展するように。そう心がけています。

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