過去世の物語:孤高のイヴェット
(40代 女性)
一切の素性を教えてくださらないので、名前は仮名です。
イメージする姿は帽子を目深に被っていたり、斜め後ろからの映像。
常に背筋を伸ばしていて、目はまっすぐ遠くを見ているようです。表情は見せてくださいません。
でもその視線の先に『希望』を見ているって感じでもない様子。孤高
そんなイメージの女性です。
背景に出てくるのは『草原』と言われれば、丈の短い草の生えた地平線の続く、平地。『わたし』の傍には背の高い、下枝のない大きな木。建物はいっさい見えません。
空には雲がゆっくり流れていて、時々、鳥が飛んでいて、さわやかな風はかならず、西から流れている感じ。…私は南を向いているみたいね。
そういえば、この草原。いろんな占いで勝手にイメージしろと言われて、私が必ずイメージする草原です。室内だとコロニアル風の(おそらく)大きなお屋敷のホール。その2階から少し降りた階段の上からホールのざわめきを見ていたり、がらんとしたホールをみつめていたり。
『わたし』の傍には誰もいないんですね。ひとりぼっちってわけではなさそうだけど、気を許した人が周囲にいるイメージはないです。
そして、『わたし』は常に手ぶら。
…それって荷物を持たなくていい人ってことよね。なんてたかびー 。
装飾はほとんどなくて、あるのは帽子とか、ヘアアクセサリーだけ。
身に着けている衣装はドレス風でワッカでもバッスルでもない、ストンとしたドレスのようだけど、ヴィクトリア風でもないんだなー。
色は全部、アイボリー系のイメージでした。『死』のイメージはふかふかのベッドに静かに横たわる『わたし』。
そんなに年取ったお顔ではないし、長い髪は左肩に束ねるように整えてあるし、白髪は目立ちません。シーツは真っ白。
満足はしているけど、心から『楽しい』と思えた思い出はなさそう。でも死ぬことが怖いわけでもなく、受容は出来ている様子。死後は落ち着いた暗い世界で、何も考えないのがとても心地いい感じ。
— — —
ああ…そういえば私、欲張りだわ。できもしないくせに、満足もしない。たぶん、ここまで頑張れたら満足ってヒトもいるんだろうけど、私はそうぢゃないね…
そんでもって結局、なにもできない…と、地平線の向こうも結局は同じ風景という、困ったヒトや。
この過去世を象徴するカードは…
女教皇(逆)、ワンド3
知性の下に隠された何か。
成功を一通り手に入れた。だが地平線の向こうには、私の求めるものがあるに違いない。